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ちいさな組織のマネジメントについて

2016/11/16

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photo credit: Office 5 via photopin (license)

組織運営とマネジメント

組織を運営するというのは、その規模の大小に関わらず中々一筋縄ではいかないもので。

 

こういった、いわゆる「マネジメント」。

私に関して言えば、組織を運営するという仕事自体が結構好きで、というか自分で言うのも何ですが、こういう組織運営は得意だと自分で勝手に思っとります。笑

 

介護施設の運営

私はここ最近は介護施設の運営に多くの時間を割いているのですが、この業種の組織運営というのは色々と難しいですね。

離職率が高く、かつ就職希望者が少ないというのが最大の問題でしょうか。

これはまあ根本的に言えば、介護保険の財源だったり、介護職員の育成問題という所になって来るんでしょうが、まあ現場でそんな事を言っても1mmも意味が無いですしね。

うちはそんな中でもそれなりに上手くやって行っている方だと思うのですが、これが規模が大きくなったり、もしくは更に施設数が多くなっていくと、また違った形での運営方法を模索していかないといけないんだろうなと思っています。

 

でもって、これがまた自社の社員さんに対してなら、それこそ「飲みニュケーション」ならぬ個別のコミュニケーションで何とかなったりもするんですが、私の場合は他の法人が運営する施設のマネジメントを任せて頂くこともあり、そういった場合はその手のやり方は通用しませんよね。

自分とのかかわりが薄い組織のマネジメントを執り行う場合、やっぱり何かしらの確固たるメソッド、方針が必要になってきます。

 

というわけで、まあメソッドと言うほどの事でもないんですが、今回はそんな私なりのマネジメント論を書きなぐってみたいなと。

 

マネジメントとは

さてこのマネジメントってやつなんですが、
これはよーするに「舵取り」なんですよね。

 

それだけ。

別にマネジメントとか横文字使う必要無し。

 

演出家であれば、作品の方向性と価値観を示し、座組み全体の舵を取るという事。

経営者であれば、会社の方向性と価値観を示し、会社組織の舵を取るという事。

 

それは業種に限らず、様々な価値観を持つ従業員が働く職場において、その統率を取るという意味での「舵取り」は必要不可欠な役割です。

 

組織運営とは?

まず、すごくシンプルにですね。

「なぜ “組織” でないといけないのか?」

という所を考えてみて欲しいんです。

 

これね、その答えも非常にシンプルで

「一人じゃできない仕事をやりたいから」

なんですよ。

 

これ何が言いたいかっていうと、
一人一人がバラバラに行動してて

(1+1+1+1+1=5)状態、

これは組織でも何でもなくて
単なる「集団」なんです。

 

だってそうですよね?

こんなんだったら別に
わざわざ5人が集まらなくたって、
一人一人バラバラに仕事したって
結局足し算で「5」になるんですもん。

 

そんなんじゃ組織を組む意味が無い。

 

そうじゃないんです。
組織ってのはそうじゃなくて。

一人一人がバラバラに10kgの荷物を運ぶんじゃなく、
5人全員でヨイショッっと100kgの荷物を運ぶ、

これが組織であり、その意義なんですよね。

 

ビジネス的な言い方に置き換えると、ここで言う「一人が10kgの荷物を運ぶ」というのは個人でも可能な仕事量なわけで、それは言うなれば「誰にでもできる」つまりが参入障壁が低いビジネス、ということになります。

だからこそ、「100kgの荷物を運ぶ」という、個人レベルではとてもできない事をやるからこそ「参入障壁」が生まれ、そういった仕事を行うからこそ企業の存在意義があるわけですね。

 

なので、組織・企業においては

「おーいみんな、今からこのデカいの運ぶんで手を貸してくれー」

という号令を出す人、
つまり舵を取る人が絶対に必要であり
マネジメントというのは結局それに尽きます。

 

でもって。

非常に厳しい事を言いますが、経営者の

「おーいみんな、今からこのデカいの運ぶんで手を貸してくれー」

という呼びかけに対して

「知るかバーカ」

と言われちゃってるような状況、
これがマネジメントが上手く行ってない組織です。
(かなり極論ですけど)

 

 

社長と父親の違い

そして、世の中の社長さんと言うのはだいたいが「社長の俺が言ってるんだから普通従うのが当然だろう」と思ってるんですね。

 

いや、まあそれは普通に正論なんですけど。

 

ただ、その「当然」が出来てないからこそマネジメントを行うわけであって。

「社長の俺が言ってるんだから普通従うのが当然だろう」というのは、ハッキリ言って従業員が自分の奥さん+1~2名のスタッフとか、従業員数で言えばせいぜい5人までの組織でしか通用しません。

 

要するに、こういうオラオラな父親的マネジメントと言うのは、まさにそのまま「家族」程度の組織でしか通用しないんですよ。

 

これもすごくシンプルですよね。

だって考えてみて下さい。ヘタすりゃ1家庭ですらまとめきれない父親も多いってのに、「俺は父親なんだから言う事を聞け」というやり方そのままで、数十人規模の組織を動かすのは完全に無理があるんです。

せいぜい2~5人、もしそれ以上に社員が増えた時には、何らかの組織マネジメントを考えないと確実に組織としては機能しません。

 

 

「社長」としてのマネジメント

じゃあどうするか?ってなった時に、家庭における父親と、企業における社長の違いは何かを考えるべきで、それってやっぱり「目的」なんですよね。

ここで話は冒頭の「舵取り」の重要性という所に繋がるんですけど。

 

父親の目的は、あくまで家族が平和に幸せに暮らすこと。

で、社長の目的地ってのはそれに加えて、その会社で扱う商品・サービスを世に広め、お客さんに満足してもらうというミッションがあるわけです。

 

先ほど「おーいみんな、今からこのデカいの運ぶんで手を貸してくれー」という呼びかけの話をしましたが、ここで従業員の皆から気持ちよく手を貸してもらうためには、

なんでこのデカい荷物を運ばにゃならんのか?

という「方向性」と「価値観」、それをガッチリ共有すること=舵取りが必要不可欠になってくるわけです。

 

それが出来てないのに偉そうに命令だけしても「やってらんねーわ」で誰も従わないのがオチです。

 

 

 

・・・と、まあ。

私がマネジメントを請け負う会社さんに、この辺まで説明したところぐらいで、だいたいそこの社長さんから反発が起こるんですよね。

「何で社長がそこまでやらなきゃいけないのか」
「従業員なんだから従うのが当然だろう」

結局はここに戻ってきちゃう。

 

うん、そうですね。仰る通りです。

 

ただ、言わせてもらえれば、おたくの従業員さんは「従」ってはいますよね、従業員の「従」の部分はしっかり仕事してますよね、と。

 

だから、大事なのはそこじゃないんですって。

言われたことに嫌々従って、最低限の仕事をする「従業員」が何人いたって「組織」としての大きな仕事は出来ないでしょ??

だからこそ、組織として大きな仕事を皆でやっていきたいからこそ、こうやってマネジメントを再度考え直しているんじゃないですか??

 

 

だいたいの現場では、こういう説明を延々させて頂く事になるんですけど。

 

でもって、だいたいこのぐらいの段階で大きな分岐点を迎えます。

私の説明に対して、しっかり納得されたうえで腹をくくって全部任せて下さるような、度量の大きな経営者。
もしくはいつまでも意地を張って「ほう、では君にはその舵取りが出来るというのかね」みたいな負けフラグの立った雑魚キャラみたいなクソつまらない事を言い出す人。

 

当然のことながら、良い結果を出せるのは前者の経営者だけです。

というかまず後者のパターンだともうそこでお付き合い終了です。

 

 

どこに舵を取るか

あのですね、舵取りが大事、っていうのは組織運営の効率の面だけでなく、他にも結構深い意味があって。

 

まず第一に、

舵を取る人間は人格者じゃないと駄目

なんですよ。

 

そりゃだって「俺が舵を取るぜ!」で組織を率いたはいいけど、そのまま海賊行為を働いちゃったとか有り得んでしょw

 

舵を取る人間の人格ありき、で、その人が向かう先になら俺たちも付いていくぜ、ってことで組織が回るわけですから。

 

それをね、世の中のゴミコンサルタントとかその辺のマネジメント本をチラッと読み齧ったような付け焼刃のアホ経営者とかが、

超ーーーーくだらない小手先のテクニックで「自分を船長様に見せる方法」「船員をうまいこと奴隷化する方法」みたいなことをドヤ顔でやってたりするのでもう手におえないですね。

ちなみにこういうのって、マジで経営者側が自分が海賊行為を働くという自覚ありきでやってることなので、何か最近会社の動きがヘンだなーと思ったら、働く側の社員さんは気を付けた方がいいです。

 

 

まあそれはちょっと置いといて。

何はともあれ、船長というのは舵を握る以上、人格者でないといけません。

 

先の話に戻りますが、私のような外部の人間にマネジメントを依頼しているということは、それは即ち、自らの舵取りがマズかったがゆえに、その船が沈みかけているということの証なわけです。

 

そこでまずやるべきは何か?

 

自分の舵取りは間違ってなかった、と意地を張る事?
それとも全部人のせいにして自分だけコッソリボートで逃げる事?

いやいや、違うでしょう。

プライドなんか投げ捨てて、誰彼構わず救助を頼み、まずは乗組員の救助と、とにかく水をかき出して全力で沈没を防ぐことが先決のはずなんです。

 

 

まとめ。

 

こうやって文章にしてみれば、当たり前のことなんですけどね。

最終的には「熱意」と、その事業に掛ける「想い」が全てですよ。

 

 

結局ね、まっとうにやるしかないんです、どんな事も。

当然ですがマネジメントは魔法では無いし、明日から急に組織がうまく回りだす、なんてことも絶対有り得ません。

 

特に組織の不具合というのは、時間をかけてジワジワと悪くなっていったものなので、その治療もまたコツコツと時間をかけてやっていくしかありません。

 

でも、しっかりと目的地へ舵が取れていて、かつ全員が一致団結して動き出した船=会社というのは本当に気持ちが良い物ですし、また、そうやって進みだした会社と言うのは逆にちょっとやそっとじゃ揺らぎません。

 

多くの経営者さんと、この喜びを分かち合いたいものですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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