ハンティングナイフか、ブッシュクラフトナイフか
ナイフを選ぶ基準
ナイフ買いました。ひさびさに「これだ」って言うナイフ。
「American Knife Company “The Shenandoah”」
これはほんと、ハンティングナイフとしては最高の一本なんじゃないかと思います。(まだ解体には使ってないけど)
- 製造はバークリバーなので品質は間違いなし
- 刃厚3.5mmで厚すぎず薄すぎず
- 刃長約10cmで長すぎず短すぎず
- ベベル幅が広いのでキンキンに研げる
で、何よりこのハンドル形状に惚れましたよね。
これ、フィンガーグルーブに人差し指をかけてもかけなくても握れるハンドル長になってるので、力作業でガッツリ握りたい時はフィンガーグルーブより後ろを握り、より細かい作業をする時はフィンガーグルーブに指をかけて作業をする、と、そういった使い分けが出来るんですよね。(文章だと伝わりにくいけど)
イメージ的には、他のナイフだと「チョイル」になってる部分までハンドルを延長したような感じですかね。
でもって、ハンドルからブレードにかけてのラインもきっちりテーパにしてあるので、皮を剥いだり肉を削いだりといった作業もやりやすいでしょう。
このハンドルなら、どんな握り方(グリップ)でもきっちり対応できます。
ブッシュクラフトとハンティング
最近はブッシュクラフトが流行ってるせいか、どのメーカもブッシュクラフトナイフに力を入れてます。
それはそれでいいんですけども、中には「これはハンティングナイフなの?それともブッシュクラフトナイフなの?」というような中途半端なモデルも多々あります。
ハンティングではそこまでゴツいブレードは必要ありません。ブレードが厚かったり、ベベル幅が狭くてエッジ角が鈍角だと、獲物解体時に必要な切れ味まで持っていけませんから。
あとはブレードが長いと、内臓や肉を不用意に傷つける原因になるのでこれまたハンティングには不向きです。
そりゃハンティングでもバトニングや藪漕ぎをすることもあるでしょうが、ちゃんとしたハンターならそれ専用のナイフ(か鉈)を用意しますしね。解体用のハンティングナイフでバトニングするような真似はあまりしません。
よーするに、本来はハンティングならハンティングナイフ、ブッシュクラフトならブッシュクラフトナイフ、といった適材適所の使い分けが必要なはずなんですが、最近のナイフはそこがゴッチャになってると言いますか、どっちつかずの物が多いよなーと。
そういった意味ではこの「シェナンドー」君はさすがのバークリバー製と申しますか、完全にハンティングに絞ってますよね。もちろん、粘りのあるA2鋼のフルタングで刃厚も3.5mmありますから、ブッシュクラフトにも全く問題なく使えはしますけど。
まあ、ブッシュクラフトほどラフにナイフを扱うシーンでは、やっぱり何だかんだで廉価なモーラナイフあたりが最適解なのかなと思います。
ちなみにヒネクレモノの私は流行りのモーラナイフではなく、マイハチェットとお揃いの「ハルタフォース(Hultafors)」製のナイフを使ってます。モーラもいいけど、これはこれで良いナイフですよ。
モーラにしてもこのハルタフォースにしても、切れ味は良いし刃持ちも悪くない、ハンドルのグリップも良いし、フルタングではないにしてもバトニングにも余裕で耐える強度もある、と、とても2000円前後のナイフとは思えない性能ですよね。
ブッシュクラフトでガンガンに叩くには、やっぱりこういう廉価なナイフがいいと思います。