芸術家だからといって「比較」「競争」「淘汰」から逃れられるとでも?
今日は99%の“芸術家”を敵に回すようなことを書きます。
まあそれはいつものことですが。
芸術家だからといって、「比較」「競争」「淘汰」から逃れられるわけじゃない。
むしろ逆、と言う話。
「え?そんなの当たり前じゃん」
と思われた方は、この記事を読む必要のない方。
個性とか
よくいる、個性を逃げ道にしているアーティスト気取りというのは何の価値もないゴミです。
なぜなら、そういう人は“自分”の方しか向いてないから。誰にも向き合ってない。
言うまでもなく、当然お客さんとも向き合えない。
個性というのは本来、誰かと向き合って、誰かのことを考えて考えて、その理想と現実のギャップが砥石のように自身を削り、その痛みに耐えた果てに“残った”もの。
その時に初めて、その残ったものを見て初めて、ああ自分はこれでよかったんだ、と思うようなそんな原点が個性であって。
そんなもん言うなれば、お父さんお母さんが産んでくれたその時点で立派な“個性”なわけですよ。
オトナになってから自己顕示欲を満たすために、そのアピールのために使う道具では決して無い。
今更個性がどうのこうの言う奴はお父さんお母さんに100万回謝れ。
「自分には何の取り柄もない」とか言う奴はもう100万回謝れ。
んなもん自分が競争から逃げて、研鑽から逃げてきただけ。個性のせいじゃない。
誰かと比較され、淘汰され、比べられることに心底疲れて傷ついて来た人が、芸術というものに“逃げ道”を見出すケースというのは非常に多いです。
ただ、極めて残酷な言い方をすれば、芸術という世界に、そういう人が安らげる安息の地は存在しません。
「比べられることに傷ついた、疲れた」
実はこういう人って、誰よりも「人よりも優位に立ちたい」という欲が強い、だからこそそう思うし、傷つく。自分の理想が「人よりも優位に立つこと」だから。
それ自体は全然悪いことじゃない。
むしろ私は良いことだと思う。
最悪なのは、その痛みに耐えかねて妙なルートに逸れてしまうこと。
誰とも比べられない、言ったもん勝ちの“個性”がもてはやされる世界。そんな世界に逃げ込みたがる人、もっと言うと才能ある人をそういう世界に引きずり込んでしまおうとする人、そういう人はほんとうに多いけど、
そんな世界でドヤ顔したいですか?本当に?
それで満足だなんて、私は信じられない。
なぜなら、そんな世界からは何も生み出されないから。誰からも必要とされないから。
ハッキリ言って、そういう人間は自己満足の程度が極めて低い。
ほんとうは、自己満足の先にこそ他人の満足がある。
自分すら満足させられないような、逆に言うと身内同士でキズの舐め合いをするような馴れ合いで「満足できちゃう」ような、そんな浅い人間に他人を満足させられるわけがない。
エゴは、突き詰めれば突き詰めるほど「他人のエゴ」を叶える必要が出てくるもの。
ただ、それって自分のエゴを突き詰めないと絶対にわからない。
人よりも優位に立つ、というと確かに聞こえは悪いです。
が、しかし実際にやってることというのは、ただ単なる「研鑽」なわけであって。それが悪いものであるはずが無い。
何かと何かを比較する以上、絶対に“優劣”が付きます。それは必定。
世間ではこういうスタンスに対して「人を蹴落とすのってどうかと思う」みたいな言われ方をしますが。
ただね、そもそもの話、リアルに人を蹴落とすことなんて不可能なんですよ。出来ないんです、そんな事。
実態としては、誰かが「脱落」していってるだけ。
それがハタから見ると、人を蹴落としている様に見えるけども、実際は勝手に脱落してるだけ。
普通に考えて、受験も、出世競争も、その他色んな競争も。誰かを蹴落としたからといって、自分が自動的にその椅子に座れるってわけじゃないですよね。
「んなこたねーだろ。出世競争とかまさにそうじゃん」
という方もいるでしょうが。自分以外の社員全員蹴落とせば、あなた社長になれると本気で思ってるんですか?と言う話で。
どうも競争思考というか、上昇志向を持つ人が批判の的にさらされやすい世の中ですが。
ただ、そういう人を批判する奴ってのはむしろ危険な思考の持ち主だと思うんですよ。
だって、「競争=人を蹴落とすこと」という前提をすでに持っちゃってるということですから。
「世界中のオトコ全員ぶっころせば、オレがあの子の彼氏になれるってことだなゲヘヘ」
って思ってるってこと。
普通はですね、
「好きなあの子はクラス1スポーツの出来るB君が好きなのか・・・だったら俺もスポーツ頑張る!」
とか
「だったら俺は勉強頑張る!」
とかになるじゃないですか。
これも“競争”。
悪い所なんか微塵もない。
悪くないどころか、こうじゃないとダメでしょ。
こうじゃないと、世界はダメになっちゃうでしょ。
人と比べられたくない。
だからこそ圧倒的に勝つ。